小佐野重利, 小池寿子, 三浦篤 編集委員
ギリシア・ローマ美術は後世、美の「古典」とされ、時代と地域を超えて憧憬の的となった。けれど作られた当時、それらは美しいだけでなく、篤い崇敬を集める信仰の対象であり、神話と歴史の語り部であり、計算された政治メディアでもあった。神に捧げる完璧な肉体の表現を極めたギリシア美術、多様な人々に向け幾重もの意味を担ったヘレニズム美術、皇帝顕彰の彫刻が帝国各地で作られたローマ美術…西洋美術の歴史がここに始まる。
「BOOKデータベース」より
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