自衛隊を肯定する「専守防衛」論者でさえ、その多くが今の9条改憲に反対している中、自民党は「日本国憲法改正草案」を提案した。それは日本を再び戦争をする国に変えようとするが、問題はそれだけにとどまらない。平和的生存権は否定され基本的人権の保障も変質する。天皇が「元首」となり国民主権は相対的に後退。憲法は国家権力を拘束するものから、国民を拘束するものへと変わり、国民の多様な生き方を保障するものから、それを実質的に否定するものへと変貌していく。これは「憲法改正の限界」を超える憲法改悪だ。
「BOOKデータベース」より