中沢 新一【著】
何の見返りも求めない贈り物は魂と魂のあいだにエロティックな通路をつくりだす。宮沢賢治にとって「修羅」とは自然からの、さらに自然への、そうした贈与の豊穣だった。そして人と自然をいつくしみ、ほがらかな前衛性と純粋さの王国「東北」もまたエロスの大地なのだった。東北と賢治を再発見し、「東北的」なるものの可能性を拓いた魂の唯物論。
「BOOKデータベース」より
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