顔師・満月とそれを取り巻く人々の壮絶な人生を描く、感動の時代小説。源平争乱の時代。竹薮で拾われた満月は、黄金色の頭髪を持つことで、人々から忌み嫌われていた。そんな自分を唯一守ってくれた兄、平助を追い京へと向かった満月は、そこで平助が"遮那王"の身代わりとして殺されたことを知る。失意のなか白拍子の静と出逢い、静の顔師となった満月は、静を通して知り合った鬼若を慕うようになる。しかし鬼若とその主、義経には、誰にも言えない大きな秘密があった…。満月、静、弁慶、義経。混乱の時代を生きた4人の男女の、壮絶な人生譚。第3回「日本ラブストーリー大賞」審査員特別賞受賞作。
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