ソ連軍のアフガニスタン侵攻から7年目の1986年、ひとりの女性作家がパキスタンの国境の町を訪ね、アフガニスタンの人々のなまなましい声を聴き取った。乏しい武器で闘うレジスタンスの兵士たち。イスラムの掟にしばられ、全身をすっぽり布で覆った女性たち。住み慣れた土地を逃れ、何年もキャンプ暮らしをする難民たち。「だれもが隊長で、だれも家来にはなれない」-多種多様な民族があつまった、独立自尊の民。超大国の圧倒的武力を相手にしたとき、この国に何が起きたのか。人類をとらえつづける戦争という病を考えるための、重要な報告がここにある。
「BOOKデータベース」より