日本の近代史は、移民活動をぬきにしては語れません。中国人ほどの数ではありませんが、ハワイ、アメリカ本土やカナダをはじめ、メキシコ、ブラジルなどの中南米、朝鮮、満州、中国本土、ロシア極東、樺太、南洋群島、東南アジア、オセアニアと、日本人の移住先はひろい範囲におよんでいます。日本人は、いつ、どこへ移住し、どんな仕事についたか、移住先の地域の性格にどのような違いがあったか、また異民族の社会でどのような苦労をし、いかに努力して人生をきりひらいたか…。そうした関心にそって、近代日本の移民活動を全体的に見たものです。
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