18世紀パリ社交界。冷酷と名高いエイヴォン公爵がある日ともなってきた美しい側仕えの少年に、人々は目を奪われた。少年の名はレオン。彼はパリの裏町で兄の暴力から救ってくれた公爵を神のように崇め、全身全霊で忠誠を捧げていた。そのレオンには秘密があった。わけあって少年のふりをしているが、本当はレオニーという名の少女なのだ。だが、その時のレオニーは知る由もなかった。最愛の公爵が、彼女の性別どころか本人も知らない出生の秘密まで知っていることを。そして、彼女を復讐の道具に仕立て上げようとしていることを。
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