19世紀初頭のロンドン。借金を重ねた準男爵の父を亡くし、高貴な身分以外のすべてを失ったアネリーゼは、裕福な家に世話になりながら貴婦人の話し相手や付き添いをしている。今回の滞在先である新興成金チップル家では、一人娘を貴族に嫁がせるための指南役を任された。だが花婿の最有力候補は、よりによって悪名高きクリスティアン・モントカーム。彼の悪魔的な魅力と放蕩ぶりを知るアネリーゼは、無垢な令嬢に手を出さないよう、彼に直接、釘を刺すことにした。まさか彼の誘惑の矛先が自分に向けられるとは思いもせずに…。ロマンス・フィクションの旗手が放つ魅惑のヒストリカル。
「BOOKデータベース」より