〈歴史〉はいかに語られるか : 1930年代「国民の物語」批判

成田龍一 著

"歴史"とは、決して客観的で自明なものではない。どの出来事を取り上げ、どう叙述するかで、全く異なった貌を見せる-。本書では、総動員体制へと向かう1930年代、「日本」における歴史意識がどのようなものであったのかを追う。当時の多様なテクストの「語り」から見えてくるのは、"歴史"が、均一的な「日本人」を主語とする「国民の物語」へと変貌し、排他的な共同体意識を生んでいくメカニズムだった。歴史小説『夜明け前』、戦争文学『麦と兵隊』、生活記録『綴方教室』など、多くの人が愛読した作品を通して、過去/現在を語る装置としての"歴史"のあり方を問い直す。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • 序章 なぜ、"歴史の語り"が問われるのか
  • 第1章 「歴史」の語り-一九三〇年代の明治維新像
  • 第2章 「戦争」の語り-日中戦争を報告する文体
  • 第3章 「現場」の語り-記録と「啓蒙」の一九三〇年代
  • 終章 広島と沖縄戦の語りから-「国民の物語」を超えて
  • 補論1 『小島の春』のまなざし
  • 補論2 『小島の春』の旅
  • 補論3 『綴方教室』の世界

「BOOKデータベース」より

この本の情報

書名 〈歴史〉はいかに語られるか : 1930年代「国民の物語」批判
著作者等 成田 竜一
書名ヨミ レキシ ワ イカニ カタラレルカ : 1930ネンダイ コクミン ノ モノガタリ ヒハン
シリーズ名 ちくま学芸文庫 ナ18-1
出版元 筑摩書房
刊行年月 2010.3
版表示 増補.
ページ数 363p
大きさ 15cm
ISBN 978-4-480-09284-7
NCID BB01418124
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全国書誌番号
21744840
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言語 日本語
出版国 日本
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