仕事の効率性や生産性を考えたとき、会社や組織にとって充実した制度は不可欠である。しかし一方で、規則やマニュアルに捉われすぎれば、刻々と変化する状況に身動きが取れず、むしろ仕事の質は低下しかねない。知恵とは、状況に応じて判断する能力である。その時、その瞬間、その相手に対してどう振る舞うのが賢明かを、見極める能力である。知恵を身に付けることこそが、質の高い仕事を生み出す。知恵は社会を豊かにし、人々に幸せと充足をもたらす。そしてそれは人間ならば誰しもが備えている能力なのである。
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