アリゾナの酷烈な陽光にさらされて、その男パーミターは憔悴しきった体を横たえていた。生きる気力はすでに消失してしまったかのようだった。かたわらに毒蜥蝪があらわれ、彼にむかって言うのだ。「帰れ」と。若きインディアンが食料を持ってきた。一方、覚醒したキム・アラーヤがアキラを求めて地平線に向かっていた。牧場主の美しい娘エリー・ハンターが東洋人の若い男を探していた。正体不明の男たちが、"彼"をめぐって、不穏な動きを開始した。失意の中から、不死身の男ウルフガイが立ちあがるのか。
「BOOKデータベース」より