橋本一 著
ヒトは、長く感染症対策に苦しんできたが、十九世紀後半の細菌学の発展を背景にしてサルファ剤が生まれ、さらにペニシリンが開発されるに及んで、ついに、人体内で微生物のみを死に至らしめる抗菌薬を手に入れた。このときから、菌は薬への耐性を獲得し、ヒトはその耐性菌を殺す薬を作る、というイタチごっこが始まったのである。本書は、病原菌の適応進化のしくみを知り、抗菌薬のゆくえを考える手引きとなるだろう。
「BOOKデータベース」より
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