十六歳の女子高生・早坂凛は、怪我でバレーボール部を退部、不登校になってしまう。ある日、川沿いの自転車道で元競輪選手・瀧口に出会い、スポーツバイクの解放感を知る。もっと速く、どこまでも走りたい。休学以来初めて凛が見つけた、生きる目標だった。競輪選手を目指す青年、競輪場に半世紀以上も通う老爺、安アパートの老貴婦人など、それぞれに心の傷を負った仲間たちと、世界最速の証「虹色ジャージ」を目指す闘いが始まる。凛は遙かな地平線の虹をつかむことができるのか?自転車競技を通じて、一度は挫折した人々の成長と再生を描く、スポーツ小説の傑作。
「BOOKデータベース」より