逆説の日本史  8(中世混沌編) (室町文化と一揆の謎)

井沢元彦 著

日本は古代から怨霊の存在を信じ、怨霊が主人公の劇はなかった。それを面という伝統的な道具を用いて、鬼神ではなく人間の亡霊を劇の主人公にしたことが、世阿弥の言う「申楽の能」つまり今日言う「能」の最大の功績なのである。加賀の一向一揆は、国一揆ではなく、純粋な宗教一揆なのである。その思想とは何か。それは、「阿弥陀如来こそ唯一絶対の救い主であり、国王・貴族といえども阿弥陀の下では一人の凡夫に過ぎない」という、強烈な平等思想だ。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • 第1章 「懶惰の帝王」足利義政編-「無責任」将軍が招いた応仁の乱(室町幕府を弱体化させた「天皇の軍事問題」
  • 一揆勢の「徳政令」公布要求を武力弾圧できなかった理由
  • 徳政一揆を陰で操った「黒幕」畠山持国の"誤算" ほか)
  • 第2章 日野富子と傀儡政権編-「半将軍」細川政元のクーデター(将軍義政の失敗に拍車をかけた日本史上最大の"悪妻"
  • 京都「七つ口の関所」の入場料を横領した"強欲ぶり"
  • 将軍義尚が犯した「軍事デモ」と「恩賞」の致命的ミス ほか)
  • 第3章 国一揆と一向一揆編-律令制度の崩壊と新しい土地システム(畠山義就vs政長の軍隊に「完全撤兵」を要求した住民パワー
  • 天才政治家細川政元が気づかなかった「惣国」の落とし穴
  • 「自治共和国」を目指した武装農民の"支配者" ほか)
  • 第4章 室町文化の光と影編-忘れられた日本文化のルーツ(世阿弥の正体と「能面」の仕掛け
  • 将棋、この日本文化の最高峰
  • 折り紙と風呂敷 ほか)

「BOOKデータベース」より

この本の情報

書名 逆説の日本史
著作者等 井沢 元彦
書名ヨミ ギャクセツ ノ ニホンシ
書名別名 室町文化と一揆の謎
巻冊次 8(中世混沌編) (室町文化と一揆の謎)
出版元 小学館
刊行年月 2000.12
ページ数 419p
大きさ 20cm
ISBN 4093794197
NCID BA49208462
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全国書誌番号
20117404
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言語 日本語
出版国 日本
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