敗者の想像力

加藤典洋 著

一九四五年、日本は戦争に負け、他国に占領された。それから四半世紀。私たちはこの有史以来未曾有の経験を、正面から受けとめ、血肉化、思想化してきただろうか。日本の「戦後」認識にラディカルな一石を投じ、九〇年代の論壇を席巻したベストセラー『敗戦後論』から二〇年。戦争に敗れた日本が育んだ「想像力」を切り口に、敗北を礎石に据えた新たな戦後論を提示する。本書は、山口昌男、大江健三郎といった硬派な書き手から、カズオ・イシグロ、宮崎駿などの話題作までを射程に入れた、二一世紀を占う画期的な論考である。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • はじめに 想像力にも天地があること-小津安二郎、『敗北の文化』、カズオ・イシグロ
  • 第1部 敗者の日本(私たちが被占領民だったころ-W.G.ゼーバルト、林達夫、朴泰遠
  • 占領下の文学-第三の新人、曽野綾子、大江健三郎、目取真俊
  • ゴジラは死んで、どこに行くのか?-本多猪四郎、R.エメリッヒ、G.エドワーズ
  • シン・ゴジラ論(ネタバレ注意)-庵野秀明)
  • 第2部 敗者の戦後(低エントロピーと「せり下げ」-山口昌男と多田道太郎
  • 世界の奴隷として考えること-吉本隆明と鶴見俊輔
  • 「成長」なんて怖くない-宮崎駿と手塚治虫
  • 大江健三郎の晩年)
  • 終わりに 『水死』のほうへ-大江健三郎と沖縄

「BOOKデータベース」より

この本の情報

書名 敗者の想像力
著作者等 加藤 典洋
書名ヨミ ハイシャ ノ ソウゾウリョク
シリーズ名 集英社新書 0882
出版元 集英社
刊行年月 2017.5
ページ数 270p
大きさ 18cm
ISBN 978-4-08-720882-5
NCID BB23627718
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全国書誌番号
22910745
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言語 日本語
出版国 日本
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