明日から休暇だというのに、神学校の敷地から四肢と頭部を切断された死体が発見されてしまった。これで休みなし。私、テンペ・ブレナンは骨の鑑定の専門家として白骨死体や腐乱死体の鑑別にあたる法人類学者。夫婦仲がぎくしゃくしてきた夫と一人娘をアメリカに残し、親友ギャビーの住むカナダの法医学研究所に勤務している。身元鑑定のため、骨の調査を進めるうち、過去に扱ったケースが鮮やかに甦ってきた。一年前モルグに運ばれてきた全裸の若い女性の死体。頭部切断。四肢切断。やがて私の頭にはある言葉が響き始めた。連続殺人…。累々たる死体、背後に忍び寄る影-タフで孤独な女性法人類学者の闘い。
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