子供の頃から読書が好きで、作家、それもハードボイルド作家になりたいと思っていた。しかし大学に入ると遊びに明け暮れ、ついには「除籍通知」が届いた。大学卒業後の将来も、ガールフレンドも失い、空っぽとなってしまった。唯一、残されていたのは、小説家への夢だけだった。「人生の長いまわり道」と言われながらも投稿し続けた。そして父が死んだ一ヶ月後、新人賞受賞の知らせが来た-。デビュー後十年間「永久初版作家」と言われ続けながら、直木賞を受賞し、人気小説家と呼ばれるようになった現在までを綴った。小説を書く、そして遊ぶ、大沢在昌・まるごと一冊。
「BOOKデータベース」より