中島義道 著
冬、ウィーン。口論の絶えない夫婦、多喜子と康司。無謀から大怪我をした妻は、心配をしない夫を詰る。「人が苦しんでいる時に責めるあなたとは、話ができない」。干渉を迷惑、実害とする夫に、妻は愛がないと嘆く。しかし、別れたいという言葉の裏に、別れたくないという気持ちが透けて見える。ああ、ひとりになりたい。己が一番大切なのは、自分なのだ-。自己愛と依存、夫婦の相克を細部まで描いた、著者初めての小説。
「BOOKデータベース」より
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