新編日本のフェミニズム  10 (女性史・ジェンダー史)

天野正子 [ほか]編

フェミニズムとしての女性史研究は、性差を構築し内面化させる「近代」そのものを問い直す実践である。それは「近代」というストーリーを補強する制度的な知としての「歴史学」への鋭い問いでもある。その視座と方法をめぐる提起と議論、実践としての地域女性史研究、聞き書き、近代がもたらした排除と分断のプロセスの分析を紹介。問いかける側のリアリティをも揺るがしつつ紡がれた成果である。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • "近代"をひらく-参考文献・読書案内
  • 1 "視座"と"方法"をめぐって(生き方を求めて-女性史研究の中から
  • 文献主義への抵抗-私のきき書き考
  • 生きる場への視点-地域女性史の可能性
  • ジェンダー概念の導入-歴史学とフェミニズム
  • 二項対立をこえて-ジェンダーの日本史(序言)
  • 意味空間を読む-歴史・ジェンダー・表象
  • 語ること/解放されること-中国における日本軍性暴力被害の調査・記録に取りくんで)
  • 2 "無告"の声を聴く(坑内の闇に抗して-赤不浄
  • ハンセン病を生きる-地面の底がぬけたんですより
  • 房総の海を生活の場に-海を渡った朝鮮人海女より
  • 生き抜いた者のリアリティ-サイパン帰りのたま子さん)
  • 3 「大日本帝国」と女性(始動する「同化」-「帰俗」政策のなかのアイヌ女性
  • 「帝国」のフェミニズム-朝鮮植民地支配と女性
  • 元気な銃後の女たち-国防婦人会、その幻想の(革新)性
  • 「日本婦道」がもたらしたもの-「同化政策」の結末
  • 「記憶」というイデオロギー-満州における日本人女性の経験)
  • 4 日本近代とジェンダー(つくられた「男性」-明治天皇の御真影と男性美
  • 近代的「天職」の誕生-良妻賢母という規範より
  • 「風俗改良」という罠-村の娘たちの近代
  • 労働のジェンダー化-OLの創造より戦時下の事務職
  • 売春女性の生きる権利-赤線従業員組合と売春防止法
  • 明るい近代家族の構築-家族計画運動の多重的意味)

「BOOKデータベース」より

この本の情報

書名 新編日本のフェミニズム
著作者等 上野 千鶴子
井上 輝子
伊藤 るり
伊藤 公雄
加納 実紀代
大沢 真理
天野 正子
斉藤 美奈子
江原 由美子
書名ヨミ シンペン ニホン ノ フェミニズム
書名別名 女性史・ジェンダー史
巻冊次 10 (女性史・ジェンダー史)
出版元 岩波書店
刊行年月 2009.2
ページ数 326p
大きさ 19cm
ISBN 978-4-00-028145-4
NCID BA8918959X
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全国書誌番号
21564949
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言語 日本語
出版国 日本

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