ハリー・スタック・サリヴァン 著 ; 中井久夫 ほか共訳
本書は、病者への思いや治療のありかた、家族や社会、文化との関係についての基本的考えを、臨場感をもって伝えている。行き詰まった人生の解決策として発病する分裂病者の破壊的過程だけではなく、トータルな人格再編成の機会でもある好転への萌芽をいかに発見するか、「奇妙」にみえるその思考もつぶさに観察することで、患者とのコミュニケーションがどれほど可能になるか。社会復帰や看護士への配慮、各文化における相違の問題など、貴重な提言に満ちた書である。
「BOOKデータベース」より
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