宮田登 著
十人並みの女に発現する突然の怪力、女中の身辺におこるポルターガイスト現象、人柱となって村を救う行きずりの女…。彼女らは、生死の淵や神との交信、性愛の場において濃密で重要な役割をはたした。男性の力とは対称的なこの不可思議な威力を駆使する女を人びとは尊敬と畏怖をもって「ヒメ」と呼んだ。古代に礎を置き、現在にいたるまでその残留が見られる「ヒメ」の力の多様な変遷と、決して表立つことのなかった女性民俗の諸相を訪ね歩き、男性が「女の力」に抱く恐怖の根源とその本体を探る代表作。
「BOOKデータベース」より
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