民主党政権は、なぜ失敗したのだろう。総選挙に圧勝して政権交代を成し遂げた民主党政権は、「政治主導」を声高に謳い、「官僚支配」を終わらせるための様々な制度変更を行った。官僚排除によって、たしかに「官」は弱まったが、かといって強い「政」が誕生したわけではない。せめぎあいながら戦後日本の政治を支えてきた二つの柱「政治主導」と「官僚支配」。細川護煕政権の選挙制度改革、橋本龍太郎政権の行政改革、その成果を活用した小泉純一郎政権の郵政民営化や有事法制立法化、そして民主党政権…。この20年、「政」と「官」が経験してきた力関係の曲折を、政治家、官僚へのインタビューを駆使して分析する。「政治主導」に必要な知恵とは、何なのだろう。
「BOOKデータベース」より