無能な指導者、間違ったトレーニング理論によって、どれほどの煌めく才能がつぶされ、スポーツ界から去っていったことか。「ウサギ跳び」「丸刈り」「水分補給の禁止」「ダラダラ長時間続く練習」「シゴキ」「三年天皇、一年奴隷」「自分の成功体験の押しつけ」「恣意的な選手起用」「ただヒステリックにわめきちらすコーチ」「不勉強」「思いこみ」-日本のスポーツを語る言葉は、あまりに貧しく、絶望的である。いや、見方を変えれば、これはスポーツ界だけでなく、日本の一般社会にも共通することかもしれない。本書は、現在のスポーツ界に風穴を開けようと日々奮闘する監督やコーチ、トレーナーへ取材を重ね、その最先端の理論を紹介するものである。
「BOOKデータベース」より