信頼保護における帰責の理論

多田利隆 著

本書は帰責の基礎理論を正面から取り上げることによって、従来のわが国の信頼保護法学に存した理論的欠缺を補充し、また、それを踏まえて信頼保護規定をめぐる解釈の基本的指針を抽出しようと試みたものである。

「BOOKデータベース」より

博士論文;博士論文

「国立国会図書館デジタルコレクション」より

[目次]

  • 第1章 帰責をめぐるわが国の理論状況について-帰責軽視の系譜と現状
  • 第2章 ドイツ民法学における帰責理論の形成と展開
  • 第3章 帰責理論の検討

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • 目次 / p9
  • はしがき / p5
  • 第一章 帰責をめぐるわが国の理論状況について-帰責軽視の系譜と現状- / p17
  • はじめに / p17
  • 第一節 帰責軽視の系譜 / p20
  • 一 権利外観理論の継受 / p20
  • 二 禁反言則の継受 / p27
  • 三 団体優越の思想 / p30
  • 四 我妻民法学における帰責の取り扱い / p35
  • 五 取引の安全と近代法の理念 / p38
  • 第二節 帰責見直しの動向について / p42
  • 一 動産即時取得における帰責理論 / p42
  • 二 表見代理における帰責理論 / p48
  • 三 不動産物権変動論における信頼保護的構成と帰責事由 / p56
  • 四 民法九四条二項の類推摘要と帰責事由 / p60
  • 五 債権の準占有者に対する弁済保護と帰責事由の要否 / p63
  • 第三節 小括 / p67
  • 一 帰責軽視の系譜について / p67
  • 二 帰責見直しの動向について / p72
  • 三 帰責の基礎理論の必要性 / p78
  • 第二章 ドイツ民法学における帰責理論の形成と展開 / p83
  • はじめに / p83
  • 第一節 与因主義の形成と展開 / p84
  • 一 古典的権利外観私論における与因主義の形成 / p84
  • 二 古典的権利外観理論の挫折とその後の与因主義 / p107
  • 三 小括 / p129
  • 第二節 過失主義 / p133
  • 一 過失主義を原則とする多元的構成-ネーンドルップ説- / p133
  • 二 イェーリングの契約締結上の過失理論と過失主義 / p137
  • 三 意思表示に対する信頼保護に関する過失説 / p142
  • 第三節 危険主義 / p149
  • 一 ミュラー・エルツバッハの危険支配説 / p149
  • 二 ヒュープナーの危険支配原則説 / p153
  • 三 カナリスの危険支配説 / p156
  • 第四節 帰責の原理をめぐる議論-代理権に対する信頼保護と動産善意取得をめぐって- / p166
  • 一 代理権に対する信頼保護と帰責 / p166
  • 二 動産善意取得と帰責 / p180
  • 小括 / p209
  • 第三章 帰責理論の検討 / p211
  • はじめに / p211
  • 第一節 信頼保護における帰責の意義と帰責要件の原則性 / p213
  • 一 正義衡平の理念と帰責事由 / p213
  • 二 信頼保護の例外性と帰責の重要性 / p216
  • 三 帰責と取引の安全保護 / p219
  • 第二節 帰責可能性の要否 / p223
  • 一 例外的な不要性 / p223
  • 二 要否の基準に関する従来の諸説 / p225
  • 三 取引利益の大きさ / p230
  • 四 外観に対する公権力の関与 / p236
  • 第三節 帰責の原理について / p247
  • 一 はじめに / p247
  • 二 与因主義について / p249
  • 三 過失主義について / p259
  • 四 危険主義について / p272
  • 第四節 帰責の定型的判断について / p284
  • 一 従来の学説および法規定の状況 / p284
  • 二 帰責原理を検討する意味について / p285
  • 三 帰責の定型的判断が持つ意味 / p288
  • 四 日本民法典の信頼保護規定と帰責事由の定型化 / p294
  • 第五節 帰責事由の相対性-帰責事由と保護事由との相関関係について- / p314
  • 一 帰責事由の相関的把握 / p314
  • 二 保護事由との関係 / p315
  • 三 善意および善意無過失要件の見直し / p316
  • 四 帰責事由と保護事由の相関関係-無過失要件の要否に関して- / p321
  • あとがき / p331

「国立国会図書館デジタルコレクション」より

この本の情報

書名 信頼保護における帰責の理論
著作者等 多田 利隆
北九州大学法学部法政叢書刊行会
書名ヨミ シンライ ホゴ ニ オケル キセキ ノ リロン
出版元 信山
刊行年月 1996.3
版表示 市販版
ページ数 334p
大きさ 22cm
ISBN 4797239506
NCID BN1419815X
BN14238877
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全国書誌番号
97068545
96052899
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言語 日本語
出版国 日本
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