荒俣宏 著
解剖図譜は16世紀イタリアのヴェサリウスをもって嚆矢とする。筋肉男や骸骨男が町を背景にポーズをとる図像は、オランダのアルビヌスに受け継がれ、歩く死体=ゾンビが初期解剖図譜のパターンとなった。次に、同じくオランダのダコティが彩色をほどこしたエロティシズム溢れる生体解剖図を制作したが、これら西洋の美学と、江戸期『三之助解剖図』に見られる解体作業にも似た生々しさとを、比較鑑賞されたい。
「BOOKデータベース」より
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