オーストリア文学とハプスブルク神話

クラウディオ・マグリス 著 ; 鈴木隆雄 ほか訳

爛熟の極に達したウィーン世紀末文化。耽美的なデカダンス。そこに潜む国家と個人の崩壊感覚。再生への焦燥感。時代の不安をワルツの狂おしいまでの刹那的陶酔に紛らわせながら、安定と延命を願う「神話」が生まれる。没落し消滅しゆく帝国。失われた世界を惜しむ者に抗いがたくつきまとう誘惑。-現実の世界に背を向け、夢・幻想・諦観の交錯する詩的空間で人生の奥義を探究するオーストリア文学の系譜を、中世以来のハプスブルク的伝統に溯り、「双頭の鷲」の帝国独特の歴史体験から見通したオーストリア文学の世界。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • 第1章 ハプスブルク神話の成立
  • 第2章 ビーダーマイヤーの時代(オーストリアを訪れたドイツの作家たち
  • フェルディナント・ライムント
  • ヨハン・ネストロイ ほか)
  • 第3章 フランツ・グリルパルツァー、秩序と時代の流れ
  • 第4章 ハプスブルク的郷土文学(アーダルベルト・シュティフター
  • マリー・フォン・エーブナー・エッシェンバッハ
  • ペーター・ローゼッガー ほか)
  • 第5章 オーストリアの終焉(フェルディナント・フォン・ザール、没落する者の威厳アルトゥール・シュニッツラー
  • フーゴー・フォン・ホーフマンスタール
  • カール・クラウス、黙示録と非神話化 ほか)
  • 第6章 昨日の世界-今日の神話(ヨーゼフ・ロート
  • フランツ・ヴェルフェルとシュテファン・ツヴァイク
  • ハプスブルク的ヨーロッパ主義、チョコアとシュライフォーグル
  • ローベルト・ムージルの宗教的社会学 ほか)

「BOOKデータベース」より

この本の情報

書名 オーストリア文学とハプスブルク神話
著作者等 Magris, Claudio
村山 雅人
藤井 忠
鈴木 隆雄
マグリス クラウディオ
書名ヨミ オーストリア ブンガク ト ハプスブルク シンワ
書名別名 Der habsburgische Mythos in der österreichischen Literatur
出版元 書肆風の薔薇
刊行年月 1990.9
ページ数 504p
大きさ 22cm
ISBN 4891762373
NCID BA38271387
BN05331565
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全国書誌番号
92013929
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言語 日本語
原文言語 ドイツ語
出版国 日本
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