上原和 [著]
パルテノン神殿の柱を見ては、法隆寺の太く雄々しい柱の源流ならんかと思い、アルカイック期の女神たちの微笑と正面観照性の衣褶に、遥かなわが飛鳥仏を偲び、古代美術の大いなる東漸の道に想いを馳せる。あるいはまた、ギリシア悲劇の中でも、10年に及ぶトロイア遠征にかかわる詩句は、その先史世界の諸遺跡と相まって、著者の胸奥に今もなお鮮明に息づく。日本美の源泉を求め続ける旅人が、古代逍遥に見いだしたロマンのこころ。
「BOOKデータベース」より
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