イギリスのジャーナリストが18ヶ月の取材をもとに書きあげたこの本は、ローレンツの人となり、動物行動学の成果の数々をやさしく解説しながら、我々に「人間」とは何かを改めてみつめ直す数々の話題を与えてくれる。本書に収められた数葉の写真に、読者はローレンツがガチョウとたわむれている「平和でのどかな」風景を見ることができる。しかし動物行動学の父と言われ、ノーベル賞「生物」学者として知られる彼の人生には多くのドラマが秘められている。学問に新分野を切開き、ナチズム下で生物学者でもあったローレンツの生涯と人となりを18ヶ月にわたる取材をもとに描き出す。
「BOOKデータベース」より