西欧の中でも、フランスほど政治の彩りの鮮やかな国はない。そのフランスで、88年大統領選挙を前に、新たな胎動が始まった。大学改革法案に反対する学生運動、賃金抑制に反対し、職場の自由化を求める労働者のストライキ。保守陣営内部の動きも活発化している。保革「同居」はどこへ行くのであろうか。政治風土、政治過程、政治構造などを具体的に紹介し、フランスの政治読み解くキーワード、「権威主義的集権主義」と「直接民主主義」、「ナショナリズム」を浮かび上がらせた本書はまた、フランスのみならず現代政治全般の抱える問題を明らかにする。
「BOOKデータベース」より