日本における地震予知計画が発足してから、すでに20年が経過した。この間、各種測量の強化や観測所の新設・整備によって、地震前兆と思われるデータが急速に蓄積されてきた。地震予知を実行するためには、当然前兆現象に依存するわけであるが、従来はデータ不足もあって、前兆現象の性質を十分に理解することは困難であった。しかしながら、データ数が著しく増加したこともあり、現実に実行することを要求されている東海地震の短期的および直前予知の根拠を固めるためにも、各種前兆現象の諸性質を可能な限り明らかにする必要がある。上記のような目的意識のもとに、日本において集積された地震前兆データを洗い直してデータ・ベースをつくることが本書のおもな目的である。
「BOOKデータベース」より
参考文献: p223~227
「国立国会図書館デジタルコレクション」より