大部分の電気製品の電源回路に使われているDC/DCコンバータは、主な構成部品が数個から十数個の簡単な電子回路である。一方、その動作は複雑で、半導体素子のオン・オフに従って電流経路が変化し、回路図には表れない寄生要素も大きな影響を与える。本書では、半導体素子の動作に応じたすべての動作モードについて、寄生要素の影響も考慮し理論的に説明している。DC/DCコンバータで重要な役割を果たすリアクトルと変圧器に生じる特有の振る舞いを詳しく説明し、正確な理解に導いている。DC/DCコンバータの設計や開発では基本原理にさかのぼって、個々の部品の動作を詳しく検討する必要がある。本書はそのようなときに役立つ、学生・技術者の必読の書である。
「BOOKデータベース」より