私たちは死んだらどこへ行くのか-。これは誰もが必ず直面する問いであろう。この問いは、大いなる不安を伴うものであり、ときに絶望ですらあり、さらに深い孤独を感じさせるものでもある。しかし古来、日本人は死についてどのように考えてきたかを知ることで、自分自身にとっての答えが見えてくる…。宮沢賢治、遠藤周作、本居宣長、柳田國男、折口信夫らの議論から、怨霊思想、和歌の生命力、アニミズム的発想、自分史的観点までをふまえつつ、「死」と「日本人」の関係を結び直し、現代の「安心」を求める意欲作。
「BOOKデータベース」より