三木卓 [著]
「Kのことを書く。Kとは、ぼくの死んだ配偶者で、本名を桂子といった。」詩への志を抱く仲間として出会い、結婚したKとの暮らしは苦労の連続ながら子供にも恵まれ落ち着くかに見えたが、「ぼく」が小説を書くようになると家庭から遠ざけられる。幼い娘と繭のなかのように暮らし、詩作や学問に傾注していった彼女の孤高の魂を、最期まで寄り添った同志として丁寧に描き出した純真無垢の私小説。逝きし妻への切なる鎮魂の書。
「BOOKデータベース」より
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