ミリンダ王

森祖道, 浪花宣明 共著

紀元前二世紀の中頃、インド西北部(今のパキスタン・パンジャーブ州など)を中心に広大な地域を支配していたギリシャ人のミリンダ王(ギリシャ名はメナンドロス)と、当時の仏教教団の優れた指導者ナーガセーナ長老との間に、仏教の教理思想の根本をめぐって鋭い対話討論が交わされた。それはギリシャ思想とインド仏教思想の対決でもあった。その結果、王は仏教に帰依した。問答の内容は、古代インド語の一種であるパーリ語で書かれた『ミリンダ王の問い』という大変ユニークな経典や、その漢文訳『那先比丘経』など、現存の資料によって詳しく知ることができる。本書は、右の二人の伝記や時代背景、経典の成立伝播翻訳の歴史、対論の教理思想の解説に、現地踏査の旅行記を付した書である。このように本書は、東西の思想文化交流の一歴史を平易に語る。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • 1 伝記篇(伝記検討の資料と方法
  • 西北インドのギリシャ人国家
  • ミリンダ王の生涯と事績
  • ギリシャ人の仏教信奉
  • 釈尊没後の仏教教団の展開
  • ナーガセーナ長老の生涯
  • 王と長老の出会いと対論)
  • 2 経典篇(経典の原型
  • パーリ語原典
  • 漢訳『那先比丘経』
  • 説一切有部系のテキスト)
  • 3 思想篇(無我の思想
  • 業論
  • 輪廻思想
  • 修行
  • 涅槃論)
  • 4 付篇 ミリンダ王故地旅行記(パキスタンとは
  • 旅行日記)

「BOOKデータベース」より

この本の情報

書名 ミリンダ王
著作者等 森 祖道
浪花 宣明
書名ヨミ ミリンダオウ : ブッキョウ ニ キエ シタ ギリシャジン
書名別名 仏教に帰依したギリシャ人
シリーズ名 人と思想 163
那先比丘経 163
Century Books 163
出版元 清水書院
刊行年月 2016.7
版表示 新装版
ページ数 221p
大きさ 19cm
ISBN 978-4-389-42163-2
NCID BB21986061
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全国書誌番号
22752762
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言語 日本語
出版国 日本
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