敗戦後の廃墟からいち早く日本のモノづくりの力を世界に示したのが「カメラ」だった。戦後間もなくカメラ技術者となった著者が、自らの体験と重ね合わせつつ、ミノルタ、ニコン、キヤノンなどの設計・製造現場で奮闘する人びとを描き、戦後日本カメラ発展の軌跡をたどる。彼らの究極の目標こそ「ライカ」だった。知恵と技能の限りを尽くしてライカに追いつき、追い越そうとする技術者たち。だが時代はライカから一眼レフに、そしてエレクトロニクスへと移り変わっていく…。日本の「モノづくり」の神髄を現場の視点から描いた力作。
「BOOKデータベース」より