わが国大都市圏と地方の間、さらに地方間においても大学進学率に見逃すことのできない顕著な差がある。しかも平均学力の高さに反して進学率が低い県が数多く存在する事実は、地域間における教育機会の不平等を露わに示すもので、決してなおざりにすることはできない。本書は、地方高校生の進学行動を焦点に、各種地域区分のもと、この地域格差の原因を、家計所得、進学先の分布、学卒労働市場をはじめ、広範なデータ調査に基づき多角的に究明し、格差解消の方策を包括的に提案する、まさに渾身の労作である。
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