珠玉百歌仙

塚本邦雄 [著]

日本の詩歌のすべてに、あまねく愛惜と畏敬の眼をそそぎ、鬱然たる一大詞華集を創り上げることこそ、言語藝術、殊に韻文定型詩に關る人すべてに通じる今生の「夢」ではなからうか-斉明天皇から吉田兼好、森鴎外まで、約十二世紀にわたる百十二首を精選。簡明かつ非凡な批評・鑑賞を施した、塚本アンソロジーの精華。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • 射ゆ獸を認ぐ川邊の若草の若くありきと吾が思はなくに 齊明天皇
  • 家にありし櫃に〓(かぎ)刺し藏めてし戀の奴のつかみかかりて 穗積皇子
  • 蜻蛉羽の袖振る妹を玉くしげ奥に思ふを見たまへ吾が君 湯原王
  • 雄神河紅にほふ嬢子らし葦付き採ると瀬に立たすらし 大伴家持
  • 道に逢ひて咲まししからに零る雪の消なば消ぬがに戀ふとふ吾妹 聖武天皇
  • ほととぎす鳴くや五月のあやめぐさあやめも知らぬ戀もするかな 讀人知らず
  • 名にし負はばいざこととはむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと 在原業平
  • 蝉の羽のよるの衣はうすけれどうつり香濃くも匂ひぬるかな 紀友則
  • かぎりなき思ひのままに夜も來む夢路をさへに人はとがめじ 小野小町
  • 夕ぐれは雲のはたてにものぞおもふあまつそらなる人を戀ふとて 讀人知らず〔ほか〕

「BOOKデータベース」より

この本の情報

書名 珠玉百歌仙
著作者等 塚本 邦雄
書名ヨミ シュギョク ヒャクカセン
シリーズ名 講談社文芸文庫 つE7
出版元 講談社
刊行年月 2015.11
ページ数 253p
大きさ 16cm
ISBN 978-4-06-290291-5
NCID BB19981633
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全国書誌番号
22657833
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言語 日本語
出版国 日本
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