少子高齢化と人口減少により「地方消滅」が叫ばれて久しい。そんな中、長野県下伊那郡下條村は、全国の自治体関係者から「奇跡の村」と呼ばれている。少子化対策に目覚ましい成果をあげてきたからだ。「陸の孤島」と揶揄される人口約四〇〇〇人の山村が、一九九八〜二〇〇二年の五年間平均出生率で長野県トップを記録。現在でも、全国平均一・四三人を上回る一・八八人(二〇一三年)と、トップクラスの高い出生率を誇る。その秘密はどこにあるのか?この下條村を中心に、独自の移住促進策で「消滅論」に抗う各地の山村を取材。この先の社会に光を点す、希望のルポルタージュである。
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