紀元前の古代ギリシャ。単なる測量術にすぎなかった人類の知恵を、「幾何学」という一つの学問にまで高めた数学者がいた。ユークリッドだ。円と直線の組み合わせで描かれる世界観はその後のものの見方を決定づけ、幾何学に革命が起こるたびに、より深い真実があることが明らかになってきた。ガウスの非ユークリッド幾何学、アインシュタインの相対性理論、そしてウィッテンのひも理論。世界の見方は古代以来変わり続け、数学と物理の深い関係が今、明らかになりつつある。ユークリッドが開いたのは、宇宙の姿を見せてくれる窓だったのだ。『スタートレック』の脚本家が誘う3000年のタイムトラベル。
「BOOKデータベース」より