1995年1月に神戸を襲った地震によって、約6,000人が死に、数万人が家を失った。阪神地震は戦後の日本を襲った最大の災害であり、先進諸国における自然災害のうちでもっとも壊滅的な被害をもたらしたものの一つである。フィールドワークと、都市計画家、活動家、役人などへのインタビュー調査によって、本書は、復旧・復興にむけた10年間の歩みを記録し、危機と復興契機の地理的不均衡という視点からこれらを詳細に検討している。都市計画や政策決定にかかわる者の関心を惹きつけてやまないだけでなく、日本の都市や都市計画の歴史を学ぶ学生や研究者の必読の書となるべきものである。
「BOOKデータベース」より