河内十郎 著
脳損傷事例の分析を通じて脳の高次機能のメカニズムを解明してきた神経心理学は、異なる考え方の対立の歴史を歩んできた。それに加え、近年のfMRIやDTIなどの脳画像技術の進歩により、これまでに蓄積されてきた知見に反する結果も明らかにされ、事態がいっそう混沌としている。本書では、そうした対立点を明らかにしながら、高次脳機能研究の現状について損傷事例を中心に解説する。脳のもつ構造と機能の複雑さ、それに由来する人間の脳研究の奥深さを感じることができる。
「BOOKデータベース」より
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