|
越中万葉をたどる : 60首で知る大伴家持がみた、越の国。
高岡市万葉歴史館 編 ; 坂本信幸, 新谷秀夫, 関隆司, 田中夏陽子, 垣見修司, 井ノ口史 執筆
[目次]
- 秋の田の穂向見がてりわが背子がふさ手折り来るをみなへしかも
- をみなへし咲きたる野辺を行きめぐり君を思ひ出たもとほり来ぬ
- 妹が家に伊久里の森の藤の花今来む春も常かくし見む
- 馬並めていざうち行かな渋谿の清き磯廻に寄する波見に
- かからむとかねて知りせば越の海の荒磯の波も見せましものを
- 春の花今は盛りににほふらむ折りてかざさむ手力もがも
- 玉くしげ二上山に鳴く鳥の声の恋しき時は来にけり
- 布勢の海の沖つ白波あり通ひいや年のはに見つつしのはむ
- 立山に降り置ける雪を常夏に見れども飽かず神からならし
- 矢形尾の鷹を手に据ゑ三島野に狩らぬ日まねく月そ経にける〔ほか〕
「BOOKデータベース」より
|