形而上学の可能性を求めて : 山本信の哲学

佐藤徹郎, 雨宮民雄, 佐々木能章, 黒崎政男, 森一郎 編

戦後の日本哲学界において、個性豊かな後進を育てるとともに、大学や学会の運営に多大な功績を残した山本信(一九二四‐二〇〇五)。『ウィトゲンシュタイン全集』や『ライプニッツ著作集』の監修・編者としても、哲学界のみならず、現代日本の知的風土に鮮烈なインパクトをもたらした。「ダンディ」と評されるたたずまいは、辛気くさい哲学者像から遠く、ゼミでは学生たちととことん議論を交わすことを好んだ。自著をまとめることより、他者とのかかわりを優先した。山本信が残した数多くの論考の中から、「山本哲学」の核心につながるものを精選。併せて山本の薫陶を受け、現在多彩なジャンルで活躍する人々による論考とエッセイを収録。今なお哲学し続ける山本信の思想のダイナミズムと生きざまを明らかにする。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • 1 山本信講演・論文選(自己への問い(1989年)
  • 哲学の完結性について(1985年)
  • 「物」と「私」-相補的二元性について(1980年、付:手沢本への書き込み) ほか)
  • 2 ライプニッツ・形而上学の可能性・山本信(ヘーゲルの屋台骨にヴィトゲンシュタインの扉をつける(加藤尚武)
  • 近世スコラ哲学における形而上学(山内志朗)
  • 形而上学と超越(村上勝三) ほか)
  • 3 哲学者として、教育者として(スピノザについての対話(1966年)
  • 「倫理」の授業についての非倫理的随想(1987年)
  • 「大学」と「学生」-この「二兎を追う」者たち(1995年) ほか)
  • 4 山本信年譜・著作一覧ほか

「BOOKデータベース」より

この本の情報

書名 形而上学の可能性を求めて : 山本信の哲学
著作者等 佐々木 能章
佐藤 徹郎
山本 信
森 一郎
雨宮 民雄
黒崎 政男
書名ヨミ ケイジジョウガク ノ カノウセイ オ モトメテ : ヤマモト マコト ノ テツガク
出版元 工作舎
刊行年月 2012.9
ページ数 461p
大きさ 22cm
ISBN 978-4-87502-447-7
NCID BB10294758
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全国書誌番号
22157493
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言語 日本語
出版国 日本

掲載作品

著作名 著作者名
Convivium lammamotonis 1988−92 荻野弘之
「アポリア論」から「エニグマ論」へ 山田友幸
「倫理」の授業についての非倫理的随想 山本信
「哲学」と討論 桑子敏雄
「大学」と「学生」 山本信
「物」と「私」 山本信
『純粋理性批判』の自由論への緒論 湯浅正彦
いつも上機嫌な先生 松永澄夫
お父上様への手紙 山本信
もう一つの私的言語 佐藤 徹郎
アーレント『精神の生活』と「形而上学の可能性」 佐藤和夫
カント哲学における無限と有限 山本信
スピノザについての対話 山本信
デカルト『省察』における狂気と病気 小泉 義之
デカルトとライプニッツにおける合理主義 山本信
ヘーゲルの判断論 植村恒一郎
ヘーゲルの屋台骨にヴィトゲンシュタインの扉をつける 加藤尚武
ホッブズと若き日のライプニッツ 伊豆藏好美
ライプニッツと形而下学の可能性 佐々木 能章
一冊のノート 持田辰郎
主観概念と人間の問題 山本信
価値のアプリオリ性 山本信
全形而上学の根柢としての道徳の立場 根井豊
哲学の完結性について 山本信
哲学を教へるといふこと 長谷川三千子
回想・山本信先生 藤本隆志
天文館と指宿と開聞岳 藤村龍雄
学長としての山本信先生 田中綾乃
山信合奏団 貫成人
山本さんにまたお會ひしたい 吉田夏彦
山本信「夢とうつつ」を読むに至るまで 武笠行雄
山本信先生のカントとライプニッツ 黒崎政男
山本信先生を偲ぶ 岩田靖夫
山本信先生を想う 一ノ瀬正樹
山本信君の思い出 今道友信
山本先生、思い出すまま 伊藤美恵子
山本先生の思い出 石黒ひで
山本先生の思い出 黒崎宏
序文 佐々木 能章
形而上学と超越 村上勝三
思索における出会い クラウス・リーゼンフーバー
性愛の形而上学の可能性 森一郎
持続と両義性 木阪貴行
授業の思い出 飯田隆
時間と無 雨宮 民雄
穏やかに主張すること 米山優
脱哲学的哲学 土屋俊
自己への問い 山本信
自己紹介 山本信
近世スコラ哲学における形而上学 山内志朗
金曜3限「大学院哲学演習」 神崎繁
館砲の思い出 山本信
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