ブリーフセラピーはここからはじまった。60年代カリフォルニア、パロアルト。精神分析全盛の時代、これまでとはまったく異なる原理にもとづく「セラピー」が開発された。深層心理や個人の認知ではなく、あくまで具体的なコミュニケーションの観察をリソースとして個人的精神病理志向からの脱却を宣言。"「問題」概念を問題化する"ことを原則とし、「問題」(とされているもの)の「解決」よりも、その不適切な「解決努力」を放棄させることで問題を「解消」する。セラピーに革命をもたらし、その後のコミュニケーション研究全域に影響をおよぼすことになるその非規範的な実践の全貌へ、臨床人類学者ジョン・ウィークランドの文献を中心にせまるMRIブリーフセラピー・センターベストセレクション。
「BOOKデータベース」より