堀田善衞, 小山いと子, 川崎長太郎 著
北の海の廻船問屋、望楼のある古家の庭で老人が鶴を追う-。かつて帰船の宴や客人でにぎわった旧家の話(堀田善衛『鶴のいた庭』)。旅先で出会った子どもは、脚の悪い父の野卑で傲慢なふる舞いを恥じているようだった。親子の情愛の絆を一瞬の光景に刻みこんだ小山いと子『石段』。作家志望の「私」のかわりに実家の魚屋の跡継ぎに決められた小学生の弟。「私」は気がとがめてならないが…(川崎長太郎『兄の立場』)。銀波の残映のようによみがえる記憶、海辺の家族の物語。
「BOOKデータベース」より
情報を取得できませんでした。
件が連想されています
ページトップへ