最後の審判を生き延びて

劉暁波 [著] ; 廖天[キ], 劉霞 編 ; 丸川哲史, 鈴木将久, 及川淳子 訳

二〇一〇年度のノーベル平和賞を受賞した劉暁波。彼は八〇年代はその過激な中国伝統文化批判で「文壇の暴れ馬」の異名を取り、一九八九年の天安門事件で「ハンスト宣言」をして「反革命宣伝扇動罪」に問われ、逮捕された。二〇〇八年一二月には「〇八憲章」をネットで呼びかけ、「国家政権転覆扇動罪」がくだされ、服役中である。天安門事件の後から、各雑誌・インターネット上で発表されたエッセイ・評論・詩・関係文書などを精選。中国国内で言論活動を続ける友人・徐友漁があとがきを寄せ、劉の思想と行動の真実に迫る。彼の逮捕と受賞は中国の人権状況をあぶりだし、憲政民主への道のりの遠さを暗示させている。彼は同時代中国をどのように見ているのか。天安門事件は以後の彼の民主化ビジョンにどのような影を藤としているのか。公正で自由な中国社会はいかにすれば実現できるのか。壮絶なまでの自問自答が、ここには記録されている。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • 評論1 中国の特色ある政治(ポスト全体主義時代の精神風景
  • 社会を変えて政権を変える ほか)
  • 評論2 中国と世界(中国経済の独り勝ちの裏で
  • 大国台頭の裏で ほか)
  • 評論3 文化と社会(『現代中国知識人批判』あとがき
  • 林昭が生命で書いた遺言は、現代中国にわずかに残る自由の声である ほか)
  • 文書(六・二ハンスト宣言
  • 〇八憲章 ほか)
  • 詩(一七歳へ-「六四」二周年を祭る
  • 時間の呪詛の中で-「六四」一〇周年を祭る ほか)
  • 付録 劉暁波判決文

「BOOKデータベース」より

この本の情報

書名 最後の審判を生き延びて
著作者等 丸川 哲史
劉 暁波
劉 霞
及川 淳子
廖 天琪
鈴木 将久
廖 天〓
書名ヨミ サイゴ ノ シンパン オ イキノビテ : リュウ ギョウハ ブンシュウ
書名別名 劉暁波文集
出版元 岩波書店
刊行年月 2011.2
ページ数 402, 8p
大きさ 20cm
ISBN 978-4-00-023038-4
NCID BB05129901
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全国書誌番号
21907127
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言語 日本語
原文言語 中国語
出版国 日本

掲載作品

著作名 著作者名
〇八憲章 鈴木 将久
「甕安事件」が示すもの 丸川 哲史
ほか 劉 暁波
エロスのカーニバル 鈴木 将久
中共のオリンピック戦略における金メダルシンドローム 丸川 哲史
中国と世界 中国経済の独り勝ちの裏で 丸川 哲史
中国農民の土地宣言 丸川 哲史
二〇〇〇年劉暁波から寥亦武への手紙 及川 淳子
共和党のオバマ当選への貢献 丸川 哲史
再び問う闇工場の未成年奴隷問題 丸川 哲史
土地国有制度は強制立ち退きの伝家の宝刀 丸川 哲史
大国台頭の裏で 丸川 哲史
巴金の旗は垂れさがった白旗である 鈴木 将久
愛国主義の好戦化とゴロツキ化 丸川 哲史
改革時代の新啓蒙 丸川 哲史
文化と社会 『現代中国知識人批判』あとがき 鈴木 将久
文書 六・二ハンスト宣言 及川 淳子
昨日の喪家の狗今日の門番の犬 鈴木 将久
林昭が生命で書いた遺言は、現代中国にわずかに残る自由の声である 鈴木 将久
漢人に自由なければ、チベット人に自治なし 丸川 哲史
王朔式の茶化しから胡戈式の悪ふざけまで 鈴木 将久
現代の文字の獄と民間世論による救済 鈴木 将久
生きるための生と尊厳のある生 鈴木 将久
真実の言葉で虚言の制度を覆す 及川 淳子
社会を変えて政権を変える 丸川 哲史
私とインターネット 鈴木 将久
私には敵はいない 及川 淳子
私の自己弁明 及川 淳子
訳者解説 劉暁波にとっての「民主」、その他 鈴木 将久, 丸川 哲史
評論 中国の特色ある政治 ポスト全体主義時代の精神風景 丸川 哲史
詩 一七歳へ 鈴木 将久
香港返還一〇年に想う 丸川 哲史
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