尾崎士郎, 長田幹彦, 近松秋江 著
「今夜と明日の晩だけ-明後日になればきっと払えるからね」。簡易宿泊所の常連にして無銭飲食の常習者、ナルザワ先生の恬淡たる生き様(尾崎士郎『鳴沢先生』)。冬間近い北海道で出会った零落の旅役者一座に、同情の念を禁じ得ない私。自らの放浪体験に題材を取った長田幹彦の出世作(『零落』)。病床に臥せった故郷の老母に思いを残しつつ、男は遊興にふける。美しい春の風景が胸に沁みる(近松秋江『惜春の賦』)。浮浪、落魄、そして漂泊-仮の宿に人生を託した男たちの物語。
「BOOKデータベース」より
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