在日時にふとしたきっかけで俳句の面白さに目覚めた米国の外交官が、激務の間の体験を振り返りながらまとめ上げたユニークな俳句エッセイ。俳句愛好家との交わりと句会への参加。そしてよき俳句の師との出会い。俳句を作ったこともなかった著者は、俳句の基本や作法を学び、さまざまな日本人との心の触れあいを通して、少しずつ腕を上げる。ユーモアを交えた気取りのない温かい文章でつづられた、上質の俳句入門。俳句の素人には自分でも作ってみようと思わせ、経験者には俳句の基本とは何かを改めて考え直させる。俳句という言語表現の魅力を語る中に、日本の文化への、また人と人の交わりや生き方、世界への関与の仕方などへの深い洞察も散りばめられている。
「BOOKデータベース」より