自由であることの苦しみ : ヘーゲル『法哲学』の再生

アクセル・ホネット 著 ; 島崎隆, 明石英人, 大河内泰樹, 徳地真弥 訳

われわれが治療的な哲学理解の形式的図解を基礎に置くならば、『法哲学』の事実上の出発点を形成するものは、端的に代替となる正義論を立案するという意図ではなくて、まずは自身の現代における生活世界上の欠如または「苦しみ」の知覚である。他者を認めることなく、己れの欲望のおもくままに権利をもてあそぶ者たちを襲う、自由であることの苦しみ。コミュニケーションなき社会に蔓延する不透明な病理は克服されうるのか。『法哲学』に織りこまれた治癒と解放の論理を現代に再生する試み。フランクフルト学派新世代を代表する俊英がヘーゲル、そしてハーバーマスと対峙し批判理論の新たな地平を切りひらく。

「BOOKデータベース」より

[目次]

  • 1 正義論としてのヘーゲル(個人的自由の理念-自律の間主観的条件
  • 『法哲学』における「法・権利」-自己実現の必然的領域)
  • 2 正義論と時代診断の関連(自由であることの苦しみ-個人的自由の病理学
  • 苦しみからの「解放」-「人倫」の治療的意義)
  • 3 近代の模範理論としての人倫の学説(自己実現と承認-「人倫」のための条件
  • 「人倫」の過度な制度化-ヘーゲル的アプローチの問題)

「BOOKデータベース」より

この本の情報

書名 自由であることの苦しみ : ヘーゲル『法哲学』の再生
著作者等 Honneth, Axel
大河内 泰樹
島崎 隆
明石 英人
徳地 真弥
ホネット アクセル
書名ヨミ ジユウ デ アル コト ノ クルシミ : ヘーゲル ホウテツガク ノ サイセイ
書名別名 Leiden an Unbestimmtheit
シリーズ名 法の哲学 59
ポイエーシス叢書 59
出版元 未來社
刊行年月 2009.11
ページ数 183p
大きさ 20cm
ISBN 978-4-624-93259-6
NCID BB00389009
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全国書誌番号
21690623
※クリックで国立国会図書館サーチを表示
言語 日本語
原文言語 ドイツ語
出版国 日本
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