本書第1部ではさまざまな組織を組み合わせていくシステムズアプローチ流の連携論、チーム理論が示され、続く第2部、第3部は、それぞれの援助組織、職業的な立場の違いによるアセスメントと実践の「偏り」を網羅し、連携のための基礎資源を提供する。そして第4部では心理援助の専門性を再確認し、個人を対象としたミクロなアセスメントと、複数の援助組織・複数の専門性を俯瞰するマクロなアセスメントを使いこなす視座と実践事例が展開される。心理臨床家=こころの専門家が一対一の面接場面から踏み出して、さまざまな現場/機関、職種/立場の実践を理解し、クライエントに応じた効果的な社会的援助組織の組み合わせを構築することで多彩なクライエントに対応する。本書はその技量を向上するためのガイドブックである。
「BOOKデータベース」より